航空会社では「顧客サービス」及び「顧客囲い込み」を狙って、利用頻度に応じて上級会員制度を運用しています。
ANA(全日空)も例外ではなく、ブロンズサービス、プラチナサービス、ダイヤモンドサービスと3段階の上級会員(プレミアムメンバー)を設定しています。
ここで、
プレミアムメンバーになるメリットって何?
という疑問が出てくると思います。
この後いくつかの記事に分けて紹介させて頂きますが、正直一度上級会員になってしまうと、もう後戻りは出来ないくらい、大きなメリットが有ります。
では、そんなANA上級会員(プレミアムメンバー)への最初の一歩「ブロンズサービス」について紹介します。
ANA「ブロンズサービス」について
1.「ブロンズサービス」ステイタス獲得条件
ANAでは、毎年1月から12月に獲得したプレミアムポイントの数に応じて翌年度のステイタスが決定します。
そして、その翌年の4月から1年間、そのステイタスの特典を受けることが出来ます。
「ブロンズサービス」を受けるためには、
プレミアムポイントの年間獲得ポイントが3万ポイント(うちANAグループ運航便1万5千ポイント以上)を超える必要が有ります。
プレミアムポイントは、飛行機に乗らないと獲得出来ません。
マイルはクレジットカードで物を買ったり、ホテルに泊まったり、他のポイントから移行したりして、獲得することが出来ますが、プレミアムポイントはとにかく飛行機に乗り続けるしかありません。
飛行機に搭乗した際に獲得出来るプレミアムポイントは、ざっくり以下の通りです。
(国内線)獲得マイル x 2 + 搭乗ポイント(だいたい400ポイント)
(国際線)獲得マイルx1+搭乗ポイント(ファースト/ビジネス400ポイント)
※細かい計算はANAのサイトで出来ますので、参考までに。自分で計算すると、すぐにわかると思います。
たとえば、伊丹ー羽田間だと普通運賃280マイルx2+400ですので、1回の搭乗で960ポイント貯まります。
3万ポイント貯めようとすると、約32回搭乗となります。
ただし、これはマイルが100%貯まる「普通運賃」の場合です。
「特割運賃」だとマイル加算が75%に減りますので、210マイルx2+400ポイントで獲得は820ポイントとなります。
この場合だと、「ブロンズサービス」への目安は約37回搭乗に増えます。
さらにお得な運賃「旅割運賃」だと、マイルは「特割運賃」と同じ75%加算ですが、搭乗ポイントがつかないので、210x2+0ポイントで420ポイントとなってしまいます。
この場合だと「ブロンズサービス」への目安は72回に跳ね上がります。
以前は搭乗回数のみでも「プレミアムメンバー」への道は有ったのですが、ANAとしてもそれなりの運賃を支払って、搭乗しているユーザーを優遇したいということで、現在はこのような仕組みになっています。
(一方JALの方は現在でも搭乗回数での上級会員への道が残っています)
ANAで「プレミアムメンバー」を目指す場合、出張等の経費や普段行っている海外旅行/国内旅行等で目標のプレミアムポイントが貯まるのであれば問題無いのですが、それでは貯まらない場合、「修行」と称してプレミアムポイントを貯める為に飛行機に乗る方も多いです。
その際、最重要となるのが、1プレミアムポイントを獲得するのにいくらかかるのか?という「プレミアムポイント単価」になります。
このプレミアムポイント単価が高い路線を探して、「修行」をしてまで「プレミアムメンバー(ANAだとプラチナ以上)」になりたい、という方が後を絶たない程、「プレミアムメンバー」はメリットが有る、と思われているのです。
2.「ブロンズサービス」ステータスのメリット
さてさて、ANA上級会員の入り口となる「ブロンズサービス」メンバー。
別記事で記載する「プラチナサービス」「ダイヤモンドサービス」に比べて、正直そこまでのメリットは無いのですが、確実に一般ユーザーとは「区別」されます。
・マイル積算率のアップ
通常獲得マイルに加えて、以下のボーナスマイルが獲得できます。
ステータス1年目:40%
ステータス2年目以降:50%
通常運賃で羽田ー伊丹に搭乗して通常だと280マイルのみ獲得ですが、ブロンズサービス1年目で40%ボーナスですので、+112マイル獲得となり、合計392マイル獲得出来ます。
マイルの道は塵も積もればですから、大きなメリットとなります。
※ちなみに、ANAプラチナカード/ANAゴールドカード保有者の場合、さらに5%優遇されます。この情報を聞いて、ゴールドカードが作りたくなったら、立派なマイラーへの一歩を踏み出していますよ(笑)
・その他のメリットまとめ
正直、ボーナスマイルが貰えること以外は大きなメリットは無いので、狙えるのであれば次の「プレミアムサービス」を狙っていきましょう、というところです。
・空港での空席待ち優先
空港で空席待ちをする際に、一番の優先は「ダイヤモンド」メンバーですが、2番目の優先度となります。「プレミアム」メンバーと同等の優先度ですので、いざという時は役に立つと思います。
・ラウンジの利用
1000マイルか2アップグレーポイントでラウンジが利用できます。しかし大事なマイルは特典航空券にアップグレードポイントは座席のアップグレードに使った方が良いので、あまりメリットは無いと思います。
・アップグレードポイントの獲得
「ブロンズサービス」ではないですが、前年度プレミアムポイントの獲得数に応じて「アップグレードポイン」が貰えます。3万ポイントから3万9999ポイントの場合は、10ポイント付与されます。4ポイントで国内線の場合、当日空席が有ればプレミアムクラスにアップグレードできますので、是非活用しましょう。
あとは、「専用デスク」という専用の問い合わせ窓口が使えること、座席が一般客よりも先に指定出来る範囲が広い、一応「スターアライアンスシルバー」のステータスも貰える、というところでしょうか。
上級会員の入門編だけあって、そこまでメリットは無いですが、誰もがここから上級会員への道を始める「ブロンズ会員」。
上級会員とはどのようなものか、雰囲気を感じることが出来るステータスであるといえます。
ANA上級会員。どうせなら、目指すはこちら、「プラチナ会員」。
ANA最上級会員。 「ダイヤモンド会員」の世界をどうぞ。