突然ですが、「インファナル・アフェア(無限道)」という映画をご存知でしょうか?
日本では2003年に劇場公開された作品で、香港映画好きには比較的有名な映画です。
今回は、そんな個人的に大好きな映画「インファナル・アフェア」についての記事です。
「インファナル・アフェア」について(?)
「インファナル・アフェア」は、2006年にハリウッドでマーティン・スコセッシ監督により「ディパーテッド」という題名でリメイクされたので、そちらを観た方も多いかもしれません。レオナルド・ディカプリオとマット・デイモン主演の映画、記憶にありませんか?
この「ディパーテッド」は第79回アカデミー賞で「作品賞、監督賞、脚色賞、編集賞」の4冠を達成、同じ年の第64回グローブ賞でも「監督賞」を受賞しています。凄いですよね。そして、これだけ賞を獲得している作品だから、さぞ面白い名作なんだろうって?
答えは、はっきり「否っっ!!!!」です。
「インファナル・アフェア」の面白さを100点とすると「ディパーテッド」は2点です(当社比)。「インファナル・アフェア」が持つ空気感、心の機微、などの香港映画ならではの要素をハリウッドで再現するのが難しかったと思われます。
ちなみに、「インファナル・アフェア」は日本でもWOWOWが「ダブルフェイス」としてリメイクしました。主演は西島秀俊と香川照之です。
前編を地上波のTBSで放送、後編をWOWOWで放送という試みは面白かったのですが、結果として前編を見て後編が気になるのに、WOWOWの契約が無く地上波しか見れない視聴者から苦情が殺到したようです。。。(笑)。その後、要望に応える形で地上波TBSでも前後編が放送されました。
さて、第79回アカデミー賞は「ドリームガール(ノミネート8、受賞2)」や「バベル(ノミネート7、受賞1)」が多くのノミネートで話題をさらいましたが、その他にも良い作品が多くノミネートされていました。
すべての人にお勧めできる「善き人のためのソナタ」や「リトル・ミス・サンシャイン」、イーストウッドが日本人キャスト(渡辺謙や、嵐の二宮君など)で撮った「硫黄島からの手紙」、個人的に好きな映画で言うと、メルギブソン渾身の「アポカリプト」や長回し演出が凄かった「トゥモロー・ワールド」、ギレルモ・デル・トロの世界観が堪能できる「パンズ・ラビリンス」、などなど、他にも良作が目白押しです。
そんな中、第79回アカデミー賞は結果として、それまで監督賞を獲っていなかったマーティン・スコセッシに「監督賞を獲らせる」という方向で話が進んでしまい、「ディパーテッド」が勢い余って作品賞も獲ってしまった、という感じでしょう(当社の勝手な推測)。
ちなみにこの年、邦画では「フラガール」「ゆれる」「かもめ食堂」「嫌われ松子の一生」「鉄コン筋クリート」などが公開されています。なかなか素晴らしいラインナップですよね。
そして、この年の邦画興行収入第1位は、みなさん覚えていますか?「ゲド戦記」、2位は、クライマックスは携帯電話で長電話「LIMIT OF LOVE 海猿」だったようです。
閑話休題
あれ?何の話をしていましたっけ?
そうそう、とにかく「インファナル・アフェア」を観たこと無い方は、是非機会が有れば観て下さい。ということです。間違っても「ディパーテッド」や「ダブルフェイス」を先に見てはなりません。「絶対に」です。
さてその「インファナル・アフェア」なんですが、香港映画ということで、当然香港で撮影されています。そこで、今回の香港旅行では、満を持して(?)「インファナル・アフェア」のロケ地を巡ってきました!(やっと話が本題に戻った。ここまで1500文字ちょっと。)
「あのオーディオ店」編
まずは、物語の冒頭、アンディ・ラウとトニーレオンが出会う印象的なシーンが撮影されたオーディオ店に向かいます。
お店の場所は、MTR「深水捗駅」からすぐの「鴨寮街」です。 「鴨寮街」は電化製品の周辺機器を売っている店舗が並んでおり、かなり賑わっていました。
しばらく歩くと見えてきました。目的のお店「超域音響」。
雰囲気のある階段を使って2階に有る店舗に向かいます。
階段の途中に、出ました!主演の二人の写真付きのポスター。この時点でテンション上がりマクリマ・クリスティ*1。
そして、階段を上がりきると、さらに主要キャストがそろったポスター(?)が。いよいよドキドキしながら店内へ。
店内の様子がこちら!!これこれ、この景色です!!映画でみたままの雰囲気!
そして、次の動画をご覧ください。
動揺して曲の途中からの撮影、手振れがひどいですが。。。動画の15秒過ぎからが印象的な例のフレーズです。
明らかに観光客っぽくお店に入ってきた我々を観て、お店の方が映画で二人が座った位置にある椅子に座るよう促してくれた上に、二人が聞きながらオーディオ談義をする例の曲「被遺忘的時光」のCDを再生してくれたのです!!
この赤い椅子に座って「被遺忘的時光」を聞く数分間。。最高の時間でした。感無量です。
しかも、こちらのお店は高級オーディオ店ですので、人生で聞いたこと無いくらい音が良くて心底驚きました。本当にすぐ側で生演奏している感じ。こんな音でオーディオ聞いたら最高だろうなと、どのアンプに接続されているか聞いたら、350万円位のオリジナル(?)の真空管アンプでした(笑)。
店内には映画撮影時の写真も有りました。下の3枚の写真に写っている店員さんも、普通にいらっしゃいましたので、握手させて頂きました。
ということで、お店の方が親切というのは他の方のブログでも見ていましたが、CDを流して頂けるとは想像していなかったので、本当に良い思い出を作ることが出来ました。本当に訪れて良かった。。
【超域音響】
(営業時間) 11時~20時
(定休日)木曜日
映画を観た方にはこの感動が伝わると思うのですが、観てない方は「???」ですよね。ロケ地巡りではありがちなのですが、この「温度差」がもどかしいです(笑)
でも、そんな「温度差」を気にせず次にいきます!
「あのビル」編
続きまして、物語で非常に重要な位置付けとなる「あのビル」です。
ウォン警視とヤンが屋上で密会していたビル。そして、衝撃的な事件が起こるビル。。(屋上は別のビルでの撮影だったようです)
この入口も映画のまんまの雰囲気です。
そして、このアングル。タクシーで乗り付けたヤン。ビルに入ろうとした時に大きな音がして後ろを振り返ると?!のアングルですね。
【Guangdong Investment Tower】
ということで、2か所のロケ地を巡り、すっかり「インファナル・アフェア」の世界観にひたり大満足の時間を過ごしました。
まとめ
今回は個人的な思いれが強い映画「インファナル・アフェア」のロケ地を巡った記事をお送りしました。香港の街を歩いていると、「 あ、ここは香港映画のあのシーンの場所だな」という場所が多くあり、そういう視点からも香港の街歩きは楽しめます。
あ、そういえば、ここまで「インファナル・アフェア」の内容について、何も触れてきませんでした。自分自身、ネタバレが大嫌いなので、観ていない方には是非予備知識無しで観て頂きたいのですが、あらすじを少しだけ。
(あらすじ)
主人公は二人。警官なのにマフィアに潜入する「ヤン」と、逆にマフィアから警察に潜入している「ラウ」の二人の物語です。
え?これだけ?十分じゃないですか?(笑)しつこいようですが、続きは、是非作品をご覧ください。
以上、香港映画大好き、ためたろうでした。
<次回の旅行記>
<前回の旅行記>
*1:1990年代の人気ビジュアル系ロックバンドLa'cryma Christi(ラクリマ・クリスティー)に掛けたこのフレーズ。久しぶりに聞きました?笑。わからない方はググりましょう。